バリスタの競技会って何やるの?世界大会で活躍した日本人

バリスタの大会とは?

コーヒーラバーにとっての憧れでもあるバリスタ。そのバリスタの競技会があるのはご存知ですか?

聞いたことはあるけど、具体的にはどのような大会なのか知らない、、、、という方も多いかと思います。そこで今回は、バリスタの競技会の内容や大会の種類についてご紹介します。

主なバリスタ競技会

バリスタ競技会は、コーヒー業界の技術向上と文化交流の場として非常に重要な役割を果たしています。バリスタたちは大会を通じて、自らの技術を磨き、新しい挑戦を続けています。

ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)

ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)は、世界各国からの代表バリスタが参加する最も権威のある大会で、毎年異なる国で開催され、多くメディアが注目しています。

国内バリスタチャンピオンシップ

各国で行われる予選大会で、優勝者がWBCに出場します。日本ではジャパン・バリスタ・チャンピオンシップ(JBC)の優勝者がWBCの出場権を得ることができます。競技会のルールはワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)に則り決められています。

バリスタの競技会は何を競い合う?

バリスタの競技会は何を競い合う?

ワールド・バリスタ・チャンピオンシップでは、各選手15分の競技時間が与えられ、4人の審査員それぞれにエスプレッソミルクビバレッジシグネチャービバレッジを提供します。

エスプレッソ部門

バリスタはエスプレッソマシンを使って、完璧なエスプレッソを抽出する技術を競います。審査員は、味、バランス、香り、クレマ(エスプレッソの上にできるクリーミーな泡)の品質などを評価します。

ミルクビバレッジ部門

ミルクの泡立て方やラテアートの技術を駆使して、美しいカプチーノを提供します。ここでも味や見た目、ミルクとエスプレッソのバランスが評価されます。

シグネチャービバレッジ部門

バリスタは自分の創造性を発揮して、独自のレシピで作ったシグネチャードリンクを提供します。コーヒーの味を引き立てるために、さまざまな材料を組み合わせ、独創的な飲み物を作り上げます。味だけでなく、プレゼンテーションやストーリーテリングのスキルも重要です。

シグネチャービバレッジとは

バリスタが個性と創造性を駆使して作る創作ドリンク。バリスタチャンピオンシップでは、各審査員に提出する1杯のドリンクに対して1ショットグラス分のエスプレッソを使用することをルールとし、アルコールの使用は禁止されています。

競技会はどのような基準で審査される?

バリスタチャンピオンシップの審査基準は?

バリスタの競技会で競う内容について、どのような基準で審査されるのでしょうか?

ジャパンバリスタチャンピオンシップ(JBC)の大会概要には以下のように記載されています。

審査員がバリスタチャンピオンに求めること

審査員は次のようなことを、チャンピオンに求めています。
a. 熟練した技術的な技能、職人としての技能、接客面でのコミュニケーション能力やサービススキルに精通し、バリスタとしての
情熱を持っていること。
b. 競技中に提供されるコーヒーを超えた、コーヒーについての幅広い知識と高品質なドリンクの提供についての広範な理解を
もっていること。
c. 高品質なドリンクを準備し、提供すること。
d. 他者の模範となり、インスピレーション(ひらめき)のきっかけとなる役割となること。

<引用:ジャパンバリスタチャンピオンシップ2023 ルール規約

技術力 (テクニカルスキル)

エスプレッソの抽出やミルクのスチーミング技術が正確かつ一貫しているか、スムーズでムダがなく衛生面まで気をつけた動きであるか、など、適切で一貫性があり技術的な部分の正確さとスピードが評価されます。

味わい(センサリー評価)

提供されるコーヒーの味、香り、バランス、見た目が審査員によって評価されます。

創造性とプレゼンテーション

シグネチャードリンクの独創性や、その提供方法、バリスタのプレゼンテーションスキルも評価対象です。

世界大会に出場するには?世界大会で活躍した日本人とは

バリスタの世界大会であるワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)は、日本国内大会のジャパン・バリスタ・チャンピオンシップ(JBC)で優勝しなければ出場することはできません。

ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)で活躍した日本人について、その中でも注目された人物を紹介します。

WBC2014 優勝 井崎英典バリスタ

2014年イタリア・リミニで開催されたワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)では、井崎英典バリスタが日本人として初めて優勝しました。井崎バリスタの優勝は、日本のバリスタ業界に大きな影響を与え、世界中のコーヒー愛好者に日本のバリスタの技術と情熱を知らしめました。

WBC2017 準優勝 鈴木樹バリスタ

2017年韓国・ソウルで開催されたワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)では、鈴木樹バリスタが57カ国が参加する中、準優勝しました。鈴木バリスタは当時史上初の3回目となるジャパン・ワールド・チャンピオンシップ(JBC)優勝を経て、2011年、2012年にもWBCに出場し、3度目の挑戦で準優勝に輝きました。

WBC2024 第3位 石谷貴之バリスタ

直近の大会では、2024年5月に韓国・釜山で開催されたワールド・バリスタ・チャンピオンシップ(WBC)で、石谷貴之バリスタが54カ国が参加する中、世界3位となりました。石谷バリスタも、2018年、2022年もWBCに出場しており、3度目の挑戦で第3位に輝きました。

今回は、バリスタの競技会についてご紹介しました。いろいろなインタビュー記事などを読むと、競技会はチームスポーツに近く、とても奥が深い大会ということがわかります。

興味がある方は是非、バリスタの技術を磨いて競技会に参加してみてはいかがでしょうか?


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