コーヒーは、栽培される地域や豆の品種によって、その風味や香りが違ってきます。コーヒー豆には、主にアラビカ種、カネフォラ種(ロブスタ種)、リベリカ種と、主に3つの種類があり、それぞれが独自の特性を持っています。その豆の特徴を理解することで、より深くコーヒーの世界を楽しむことができるでしょう。
それでは、コーヒー豆の種類とその特徴について詳しく見ていきましょう。
コーヒー豆の原産地は?コーヒーベルトとは?
コーヒーの味わいや品質は、その栽培される地域の気候や地形によって大きく影響されます。
コーヒー豆の原産地は、北緯25度〜南緯25度の間の亜熱帯地域に集中していて、コーヒーベルトとも呼ばれています。この地域には、コーヒーの木が育つために必要な温暖で湿潤な気候が揃っており、このエリアを中心に世界60カ国ほどで生産されています。
日本産のコーヒーはある?
日本は「コーヒーベルト」である北緯25度〜南緯25度の間に位置しないので、コーヒーの栽培にはあまり適していません。しかし日本でも南端に位置する小笠原や沖縄は「コーヒーベルト」の境界ギリギリに位置しており、コーヒー豆の生産を行なっています。さまざまな困難を乗り越え、2016年には沖縄のコーヒー農園の豆が、日本初のスペシャルティコーヒーとして認定されました。また鹿児島県の徳之島でも大手メーカーの支援によりコーヒー生産プロジェクトが行われています。
コーヒー豆の三大品種とその特徴とは?
コーヒー豆には主に3つの品種あり、そのうち2種類が商業的に多く流通しています。それぞれ風味や栽培地域が異なり、さまざまな味わいが楽しめます。
アラビカ種(Arabica)
最も広く栽培されているコーヒー豆で、世界のコーヒー生産量の約60%を占めます。味わいは繊細で、酸味があり、甘みや果実のような風味が特徴で、エチオピアやコロンビアなどの高地で栽培されています。
カネフォラ種(Canephora)
主に東南アジアやアフリカで栽培されるコーヒー豆で、アラビカ種に次いで多く生産されています。苦味が強く、カフェイン含有量が多いのが特徴で、エスプレッソのブレンドやインスタントコーヒーによく使用されます。
リベリカ種(Liberica)
主にフィリピンやマレーシアで栽培されていて、大きな豆で、独特の香りと風味があり、フルボディでスモーキーな風味が特徴。生産量が少なく珍しいため、特定の地域でしか手に入れることができません。
コーヒー豆生産量6割がアラビカ種。その代表的な品種は?
世界のコーヒー豆生産量の6割を占めるアラビカ種の中にもたくさんの品種が存在します。具体的な数は明確ではありませんが、代表的な品種には、ティピカ(Typica)、ブルボン(Bourbon)、ゲイシャ(Geisha)、カトゥーラ(Caturra)などがあります。これらの品種は、さまざまな地域や環境に適応してきた結果、生まれたもので、風味や栽培特性が異なります。さらに、アラビカ種の中には自然交配や人為的な交配によって新しい品種が次々と生まれています。
ティピカ(Typica)
アラビカ種の原種に近く、多くの品種がこのティピカを元に品種改良、または突然変異でできたものです。味わいは繊細で、風味とコクが際立ち、甘みと酸味がバランスよく感じられるのが特長。しかし生産の難しさから現在ではティピカ100%のコーヒー豆はほとんど市場に出回ることはありません。
主な原産地:中南米(コロンビア、グアテマラ)、ジャマイカ(ブルーマウンテン)
ブルボン(Bourbon)
ティピカから派生した品種で、甘みが強く、豊かな風味が特徴。赤、黄、オレンジなどの色のチェリーがあり、それぞれ風味が微妙に異なります。
主な原産地:中南米(ブラジル、エルサルバドル)、アフリカ(ルワンダ、ブルンジ)
ゲイシャ(Geisha/Gesha)
エチオピア原産で、パナマで有名になった品種。花のような香りと明るい酸味、複雑なフレーバーが特徴で、高級品として扱われます。
主な原産地:パナマ、コロンビア、エチオピア
カトゥーラ(Caturra)
ブルボンの突然変異によって生まれた品種で、ティピカ種よりも栽培しやすく、主に中南米で広く普及しました。明るい酸味とクリーンな味わいが特徴。
主な原産地:中南米(ブラジル、コスタリカ、コロンビア)
それぞれのコーヒー豆が持つ個性豊かな風味や香りは、産地や品種の違いから生まれるものです。これらの特徴を知り、自分好みの一杯を見つけることで、コーヒーをさらに深く楽しむことができるでしょう。ぜひ、さまざまな豆を試して、お気に入りのコーヒーを見つけてみてください。
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